
歌を録るときに「ぱ」とか「ば」とかで雑音(ポップノイズ)が入っちゃうんだよね。どうにかならないかな?
マイクレコーディング時の煩わしい音を防ぎたいけど、どのようなポップガードを選べばいいか分からない人は多いです。
実は、ポップガードは、レコーディングのクオリティ向上のために不可欠です。

僕はお金がなかった学生時代……使わなくなったストッキングをもらって、針金と組み合わせてポップガードをつくったのはいい思い出ですwww
この記事では、ポップガードの種類や選び方を紹介します。
最後まで読めば、自分に合ったポップガードを選ぶことができ、クリアでハイクオリティな歌声をレコーディングできます。
ポップガードはレコーディングに必須のアイテム

ポップガードとは、マイクで「ぱ」や「ば」などの発音をする際に発生するポップノイズを減少させるために必須のアクセサリーです。
ポップガードがレコーディングに必須のアイテムと言える理由について解説します。
ポップガードはレコーディングの音質を向上させる
ポップガードの主な目的は、レコーディングの音質向上です。
ポップガードの効果は、以下のとおりです。
- クリアで質の高い音をレコーディングできる
- 不要なノイズを軽減できる
- 聞き取りやすい音質で収録できる
ポップガードには、レコーディング後の編集作業を大幅に軽減する効果もあります。
そのため、音声のレコーディングでは必須のアイテムです。
マイクを物理的に保護する
ポップガードは、マイクを物理的に保護する役割も果たします。
発声時に飛び散る可能性のある唾液の飛沫を防ぎ、マイクに直接触れることなく汚れや湿気からマイクを守ります。
このように、ポップガードはレコーディングのクオリティを保つためだけではなく、機材の保護にも役立ちます。
ポップガードを使用すると、マイクの耐久性が向上し、長期間にわたってハイクオリティな性能を維持できます。
ポップガードの形状と用途

ポップガードにはさまざまな形状があり、それぞれ特定の用途に適しています。形状の違いを理解すれば、目的に合ったポップガードの選択が可能です。目的に合ったポップガードの選択ができると、レコーディングのクオリティが格段に向上します。
主なポップガードの形状は以下の2つです。
- フラット型ポップガード
- U型ポップガード
順番に見ていきましょう。
フラット型ポップガード

フラット型ポップガードは、平面的なデザインが特徴です。
不要なノイズを効果的に防げるため、音質が重要視されるシチュエーションでよく使用されます。
スタジオレコーディングや放送などでは、フラット型ポップガードがよく使われます。
フラット型ポップガードの大きなメリットは、取り付けが簡単で選べる種類が多いことです。
U型ポップガード
U型ポップガードは、マイクの前面と側面を包み込む形で設計されています。
全方向からノイズをガードできることが特徴です。
U型ポップガードの用途としては、ライブパフォーマンスや屋外での使用に最適です。
こんな形のポップガードです。
U型ポップガードは、屋内のレコーディング以外での用途が多い事が特徴的です。
性能としては良いですが、選べる種類が限られることとマイクの形状や大きさによっては装着できないことがデメリットです。
素材別ポップガードの種類と特徴

ポップガードは大きく分けて2種類あります。
- 布製ポップガード
- 金属製ポップガード
素材によって「使いやすさ」や「注意点」が異なります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
布製ポップガード
布製ポップガードの主な特徴は、安価で種類が多いことです。
布製ポップガードは、コストが比較的低いため、初心者の方でも気軽に試しやすいという魅力があります。
布とプラスチックなので、軽くて扱いやすいという特徴もあります。
ただし、布製ポップガードは「高音を吸収しやすいため音質がこもりやすい」ところがデメリットです。
僕が使ったことがあるのはこちらです。

金属製のポップガードと比べると音質はこもり気味になりますが、安くて導入しやすいのは大きなメリットです。
金属製ポップガード

金属製ポップガードは、壊れにくく長持ちします。また音質がこもりにくく、レコーディングスタジオではよく使われます。
水洗いができるので、メンテナンスもかんたんです。
見た目がかっこいいのもポイントが高いですね。

僕も金属製ポップガードを愛用しています。
僕が使っているのはこちらです。
こちらに関しては値段が高めなのがネックです。
金属製ポップガードは、布製ポップガードに比べて「強い息を防ぐ効果は弱め」というデメリットもあります。
ただ、STEDMANの金属製ポップガードは
- 息は左右上下に逃がす
- 音質はこもらずそのまま
という効果が高く、少なくとも僕には何もストレスがなく5,6年間ずっと使っています。
取り付け方で選ぶポップガード

ポップガードの取り付け方には、いくつかのタイプがあります。ポップガードは、使用状況や個人の好みによって、選ぶことが重要です。それぞれ異なる便利さがあり、マイク使用時の快適さや効率を向上させます。
適切なポップガードの選択は、レコーディングのクオリティを向上させるだけでなく、マイク本体の保護も可能になります。ポップガードの取り付け方は、以下の2つです。
- クリップ式
- クランプ式
順番に見ていきましょう。
クリップ式
クリップ式ポップガードは、クリップでマイクに直接取り付けるタイプです。取り付けが非常に簡単で、ネジを絞めたりゆるめたりする必要がありません。クリップ式ポップガードは、マイクの周りで柔軟に位置調整が可能なため、使用者のニーズに応じて最適な位置に設定できます。
主に小型から中型のマイクに適しており、持ち運びが容易でどんな場所でも設置することが可能です。外出先や異なる環境での使用に適しているので、場所を選ばず、クリアな音声のレコーディングを実現できます。
クリップ式のポップガードのデメリットは、クリップがずれてポップガードが落下する可能性がある点です。クリップ式のポップガードは、一時的に設置して使う場合に適しています。
クランプ式
クランプ式ポップガードは、マイクスタンドや机などに直接固定するタイプの製品になります。
クランプ式ポップガードのメリットは「しっかり固定されてずれにくい」ことです。クランプの開閉機能を利用すれば、さまざまな太さのスタンドに対応できるため、非常に便利です。しっかり固定されているので、マイク使用時の安定性が向上します。レコーディング中の不意な動きによる音の変動も防げます。
クランプ式ポップガードは、特別な工具を必要としない場合が多く、取り付けが比較的簡単です。使用しない場合は、クランプを外すだけで簡単に取り外しできます。クランプ式ポップガードは、持ち運びや保管も手軽です。
マイクポップガードの選び方

マイクポップガードを選ぶ際には、マイクの種類や使用環境を考慮することが重要です。適切なポップガードを選ぶと、マイクが拾う音質を保ちつつ、ノイズを効果的に抑えます。
マイクポップガードの選び方について、以下の2点を解説します。
- マイクの種類に合わせて選ぶ
- 使用環境に応じて選ぶ
順番に見ていきましょう。
マイクの種類に合わせて選ぶ
ポップガードは、マイクの種類に合わせて選びましょう。それぞれのマイクの特性を最大限に生かすために、非常に重要だからです。マイクによっては、繊細な音を拾う必要があります。適切なポップガードを選ぶことは、音質を保つためには欠かせません。
マイクの種類に適したポップガードの特徴は、以下のとおり。
| マイクの種類 | ダイナミックマイク | コンデンサーマイク | USBマイク・ポッドキャスティングマイク |
| 適しているポップガード | 頑丈で大きめのポップガード | 精密な網目のポップガード | 取り付けやすいクリップ式のポップ ガード |
使用環境に応じて選ぶ
使用環境に応じてポップガードを選ぶことは、レコーディングのクオリティと快適性を向上させるために非常に重要です。ポップガードを使用環境に応じて選ぶ、具体例は以下のとおりです。
- スタジオ内での使用は、性能の良さを重視する
- 移動が多い場合は、軽量で使い勝手の良いデザインを選ぶ
- 洗って清潔に保ちたいのであれば金属製の素材を選ぶ
使用環境に合わせて最適なポップガードを選べば、どのような状況でもマイクの性能を最大限に生かせます。
筆者おすすめのポップガード
頻繁に宅録をしている筆者が使ったことのあるおすすめのポップガードを紹介します。
参考にしていただけたら幸いです。
STEDMAN ( ステッドマン ) / PROSCREEN 101
5,6年使っていますが、まったく劣化しません。
見た目がすっきりしていてかっこいいのと、ポップノイズをしっかりガードしつつ音がこもらないところがとても気に入っています。
K&M ( ケーアンドエム ) / 23956 ポップガード

初めてちゃんとしたポップガードをつかったときは感動しました。
金属製のポップガードと比べると音質はこもり気味になりますが、軽くて使いやすいです。
まとめ

ポップガードは、マイクを使用する際にポップノイズを和らげるために欠かせないアクセサリーです。さまざまな形状や素材が存在し、取り付け方法も異なります。適切なポップガードを選ぶことで、クリアでプロフェッショナルなレコーディングができます。
長期にわたり快適に使用えるよう、自分の使用環境やマイクの種類に合わせて、最適なポップガードを選びましょう。
