音楽をやっているとなんとなく耳にしたことがある単語シリーズ。
今回は「倍音」についてわかりやすく解説していきます
倍音とは、音程に対してその音に含まれる2倍3倍…と重なっていく周波数の音のことです
ピアノのC3「ド」はC3「ド」の音程の周波数約530Hzだけでなく、色んな周波数帯域の組み合わせで成り立っているものです
ピアノと言っても、楽器によって音がぜんぜん違いますよね。倍音によって様々な響きが得られ、結果それが個性になって僕らの耳に届きます
と言っても想像しにくいと思うので、
できるだけイメージしやすいよう解説していきます。
周波数帯域で見る倍音
以前イコライジングの記事で各楽器の周波数帯域について簡単に説明しました
例えば400Hzに鋭いピークがある楽器であれば、800Hz、1200Hzなどにもピークがあるはずです
ベースの周波数帯域は40~400Hzと言われています
75Hzくらいに鋭いピークのある音程をポーンと鳴らしたとき
150,225,300Hz付近にも少し小さめのピークが出るはずです
それを「倍音」と呼び、倍音を含めて「そのベース(楽器)の音」になっているのです
ベースを録音したら、歌が聞こえにくくなってモヤモヤするなぁ
割と多い事例だと思います。
さて、ここで問題です!!
上の事例の場合「何を」「どう」いじれば解決の方向に向かいやすいかわかりますか??
1分間考えてみてください。
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正解は
ベースの中音域をカットする、です。
鳴らした音階のベースの主な周波数が75Hzだった場合、150,225,300Hz付近にも倍音のピークが出てきます。
そしてそれ以上の周波数にも倍々で影響が出ます。
曲や環境によって差がありますが、具体的に言うと
男性ボーカルの場合ベースの600Hzあたりを
女性ボーカルの場合ベースの800Hzあたりを
ある程度カットしてあげるとボーカルがすっきりするはずです
また、ボーカルの100〜200Hzあたりをカットするとベースが聴きやすくなります
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正解した方は素晴らしいですね
不正解の方は、これでひとつレベルアップですね
そして間違えやすい回答として
「ボーカルのEQやボリュームやコンプ(MAKE UP)を上げる」というのがあります
ボーカルが聴こえにくいからボーカル↑↑だと、EQがすぐに飽和状態になってしまうのでなるべく我慢しましょう
イコライジングは引き算!!
そして倍音成分も考慮し引き算できるようになればかなり上達すると思います
まとめ
今回は倍音という用語について掘り下げてみました
イコライザーの使い方を思い出して、頭の中で知識がつながってくると良いと思いました
それぞれの楽器の倍音を考慮し、引き算のイコライジングを行いましょう
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました^^