たくさんの人に演奏を聴いてほしいから「弾いてみた」動画をやってみたいけど、なんか難しそうだからやめておこう。
「弾いてみた」動画を制作してみたいけど、始め方がわからないという人は多いです。この記事では、「弾いてみた」動画の制作方法を詳しく解説します。記事を読むことで、自分だけの「弾いてみた」動画を簡単に制作し、公開できます。
動画制作に必要な機材の選定や編集方法、効果的なアップロードのコツまでを完全解説。音楽の選び方から著作権の確認方法まで、動画制作に必要な知識を全て学びたい人は参考にしてください。
「弾いてみた」動画の曲選びと準備
「弾いてみた」動画を作成する場合、曲選びと準備はとても重要です。適切な曲選びと丁寧な準備が、動画の質と視聴者の反応を大きく左右します。次の2つを丁寧に実行すると、トラブルを避けながら視聴者に喜ばれる動画を作成できます。
- 弾きたい曲を選定する
- 曲の著作権を確認する
弾きたい曲を選定する
弾きたい曲を選定する際には、いくつかの基準を心掛けることが重要です。個人の好みや情熱を感じる曲を選ぶことで、練習が継続しやすいです。
現在流行している曲や話題の曲を取り上げると、視聴者の関心を引きやすくなります。選曲する際には自身の演奏技術と曲の難易度が釣り合っているかを考慮しましょう。
時間的な制約も重要で、練習時間や動画制作のスケジュールに合わせた曲選びが求められます。
あまり難しい曲を選ぶと、なかなか投稿できずに疲弊します。
曲のジャンルやスタイルが自分の演奏スタイルやチャンネルのコンセプトに合っているかも検討が大切です。ポイントを踏まえた曲選びが、効果的な「弾いてみた」動画の第一歩となります。
曲の著作権を確認する
曲の著作権を確認する際には、いくつかの重要なステップがあります。初めに、演奏したい曲の著作権所有者を特定しましょう。曲を合法的に使用するための第一歩です。著作権の種類を理解し、どのような権利が保護されているのか把握が必要です。著作隣接権(※)が関係することもあります。
著作権所有者が判明した後、動画で曲を使用するために許諾を得る手順を確認します。多くの場合、JASRACなどの著作権管理団体を介して使用許諾の申請が必要です。許諾を得られたら、法的に問題なく動画に曲を使用できます。
しかし、許諾が得られない場合もあります。オリジナルアレンジを加えるか、著作権のない楽曲を選択するなどの代替案が必要です。創造的かつ合法的な動画制作をしましょう。
JASRACと許諾契約を締結している動画投稿サービス(YouTubeなど)ならそのままでも問題ないことが多いです。
不安な方はYouTubeなどの動画投稿(共有)サービスでの音楽利用のフローチャートでチェックできます。
※著作隣接権は、演奏家やレコード会社、放送事業に認められた権利。
「弾いてみた」動画に必要なアイテム
「弾いてみた」動画を制作する際、以下の基本的なアイテムが不可欠です。
- 録音機材(マイク、オーディオインターフェース)
- 動画撮影用のカメラ(一眼レフ、スマホなど)
- 編集におすすめのアプリ(Cap Cut、Davinci Resolveなど)
適切な楽器を用意することが必要です。音質を向上させるために録音機材を整えましょう。動画のクオリティを高めるために、撮影機材や編集ソフトも欠かせません。
録音機材
「弾いてみた」動画を制作する際には、高品質な音を録音するために基本的な録音機材が不可欠です。音楽のクオリティを向上させるだけでなく、視聴者にプロの演奏だと印象を与えます。クリアな音質で楽器の音を捉えるためには、適切なマイクが必要です。
マイクは「音質」と「手軽さ」のバランスで選ぶと良いです。
バランス重視ならUSBタイプのコンデンサーマイクがおすすめ。
マイクを効果的に使用するためには、以下の周辺機材を使用します。
- マイクスタンド
- オーディオインターフェース(場合によっては無くてもよい)
- ヘッドフォンまたはモニタースピーカー
- 防音材や音響改善アイテム(任意)
機材を適切にセットアップすることで、音の歪みを最小限に抑え、よりクリアで質の高い音声を録音できます。
» オーディオインターフェースとは?利点や種類、接続方法を解説!
» 「歌ってみた」に必要な機材と選び方
» 歌ってみたのマイクの選び方
» 初心者でもできる防音室の作り方とポイントを解説!
動画撮影用のカメラ
動画撮影用のカメラは、「弾いてみた」動画を作成する際に非常に重要です。適切なカメラを選択することで、高品質な映像を使用でき、視聴者に好印象を与えられます。
「弾いてみた」動画の視聴者が求めるのは「選曲」と「画質」と言われ、カメラは意外と重要です。
動画撮影のおすすめはエントリーモデルの一眼レフか、スマホです。
以下の条件のカメラを用意しましょう。
- 解像度が高いカメラ
- バリアングルモニター(モニターが180°回転する)
「ある程度の画質の良さ」と「撮りやすさ」を兼ね備えたタイプがよいです。
4Kビデオ対応のカメラは、細部までくっきりと捉えられるのでおすすめです。広角レンズが付属しているカメラを選ぶと、より広い範囲を映し出せます。演奏している全体の様子をしっかりと記録が可能です。手ぶれ補正機能があるカメラも重要で、動きながらの撮影でもブレることなく、安定した映像ができます。
バリアングルモニターを使うことで、自分が弾いているフォームを確認しながら撮影することができます。
動画撮影用だとしたら、必ずこの機能がついているカメラを選ぶのをおすすめします。
適切な機能を持つカメラを選ぶことで、より魅力的でプロの「弾いてみた」動画を制作できます。
とはいえ、予算の都合や「手軽さ」からスマホで撮影している方も多いです。その場合は、よりアングルにこだわり撮影すると視聴者にとって良い動画になります。
たとえばギターなら左手の運指が良く見えるようにアップで映したり、ピアノなら演奏者のような視点で上からのアングルで撮ってみたりなどの工夫で視聴者を惹きつけます。
スマホでの撮影の場合、内側カメラだと画質が落ちてしまいます。
アングルを決めてから「外側カメラで撮影する」など工夫しましょう。
編集におすすめのアプリ
「弾いてみた」動画を作成する際、編集に適切なアプリを選ぶことは重要です。適切なアプリを使用することで、動画の品質が向上し、視聴者に好印象を与えられます。
おすすめのアプリは、以下のとおりです。
編集アプリ | 特徴 |
Adobe Premiere Pro | 高度な機能を備えたビデオ編集ソフト |
Final Cut Pro | Macユーザーに人気の高性能なビデオ編集アプリ |
Davinci Resolve | 無料版でもカラーグレーディングが可能 |
Cap Cut | 直感的な操作と多機能で人気のある無料動画編集アプリ |
Filmora | 初心者でも扱いやすいインターフェースと豊富なエフェクト |
Adobe Premiere Rush | シンプル操作で素早く動画編集ができ、モバイルデバイスにも対応 |
僕はiPhoneで撮って「Cap Cut」で編集することが多いです。
それぞれ独自の強みがあり、使いやすさや機能の豊富さで多くのユーザーに支持されています。選ぶアプリによって、動画編集の効率や表現の幅が大きく変わるため、自分のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。適切なアプリを使用すると、よりプロに近い動画を制作できます。
» 「歌ってみた」におすすめの録音ソフト3選
「弾いてみた」動画の編集方法
「弾いてみた」動画の編集は視聴者に楽しんでもらうために重要です。適切な編集を行うことで、演奏の魅力をより際立たせ、多くのファンを獲得できます。動画の編集方法は使用するデバイスやソフトウェアによって異なりますが、基本的な流れは共通です。スマホとPCを使用した具体的な編集手順を詳しく説明します。
スマホで編集する方法
スマホで動画を編集する方法は以下のとおりです。
- アプリをインストール(ビデオ編集アプリをダウンロードしてインストールする)
- 動画をインポート(編集したい動画をアプリに取り込む)
- 不要部分をカット(カット、トリム、スプリット機能を使って不要な部分を削除する)
- 順番を調整する(タイムライン(※)上でクリップ(※)の順番を調整する)
- エフェクト追加(音楽やテキスト、トランジション(※)を追加する)
- プレビューと保存(動画をプレビューし、保存またはアップロードする)
上記の手順により、スマホを使用して手軽に高品質な動画編集が実現します。
» 「歌ってみた」動画をスマホで簡単に作る方法
※タイムラインは、動画や音声、テロップなど素材が並んでいる編集作業を行う場所。
※クリップは、素材のひとつひとつを指す。
※トランジションは、場面が変わるときに効果を付けて切り替えが自然になるようにする。
PCで編集する方法
PCで動画を編集することは、クリエイティブな表現の幅を広げ、専門的な技術を習得する絶好の機会です。
PCで編集する方法は以下のとおりです。
- ソフトを選ぶ(動画編集ソフトをインストールする)
- データをインポートして同期する(オーディオとビデオを読み込んで同期する)
- カットする(不要部分をカットする)
- 順番を調整する(タイムライン上でクリップの順番を調整する)
- エフェクト追加(トランジション、テキスト、エフェクトを追加する)
- チェック(レンダリング(※)して最終チェックする)
- エクスポート(適切なフォーマットでエクスポートする)
上記の流れを通じて、動画編集のスキルを磨き、魅力的な動画をより多くの視聴者に提供できるようになります。
※レンダリングは、編集で追加した効果を1本の動画にまとめる作業のこと。
「弾いてみた」動画の効果的なアップロード
動画の効果的なアップロードについて以下の2つを詳しく解説します。
- プラットフォーム別の公開戦略
- 視聴者を惹きつけるサムネイルとタイトルの作り方
「弾いてみた」動画をアップロードする際には、効果的な方法を用いることが大切です。
以下に共通のアップロードのポイントをまとめました。
- 視聴者が最も多い時間帯にアップロードする
- 視聴者が検索しそうなキーワードをタイトルと説明文に含める
- タグを活用して検索での可視性を高める
- 動画や説明文にコメントや共有を促す言葉を入れる
- 定期的にアップロードして視聴者との関係を構築する
自分が検索するときに入れそうなキーワードを考えて、タイトルに含めましょう。
動画を定期的に投稿することは大変ですが、とても効果的です。
視聴者の関心を引き、視聴率を高めるためには、適切なキーワードの選択やアップロードの頻度が重要です。
プラットフォーム別の公開戦略
プラットフォーム別に公開戦略を考慮することが重要です。各ソーシャルメディアの特徴を理解し、適した投稿内容であれば、より多くの視聴者の関心を引けます。
「弾いてみた」動画のプラットホーム別の公開戦略は以下のとおりです。
この中の「1つ」ではなく、余裕があれば複数のプラットフォームで同じ発信をするのがよいです。
プラットフォーム | 公開戦略 |
YouTube | フル動画を投稿。プレミア機能を活用し公開日時を設定、視聴者とのリアルタイムコミュニケーションを強化。新しいチャンネルはプレミア機能で注目度アップ。 |
X(旧Twitter) | 動画の短いクリップを投稿して興味を引き、フル動画へのリンクを添付。フォロワーを増やし、再生数を稼ぐ。 |
ストーリーズやリールで短いクリップをシェア。プロフィールリンクからフル動画へ誘導。視覚的に魅力的なサムネイルを使用。 | |
グループやページで動画を共有し、コメントで視聴者と交流。ターゲットグループを明確にしてリーチを最大化。 | |
TikTok | 動画の最も魅力的な部分を短く編集して投稿。バイラルを狙い、フォロワー数を増やす。短時間でインパクトを与える内容にする。 |
YouTubeのプレミア機能: リアルタイムでのコミュニケーションを通じて視聴者の関与を高めることができる。特に新規チャンネルで注目を集めるのに効果的です。
XやInstagramなどの他のプラットフォーム: 短いクリップやストーリーズを利用して視聴者の興味を引き、フル動画へのリンクを促す戦略が効果的。
各SNSで投稿した短い動画から、YouTubeのフル動画へと流入を狙う作戦です。
こういった効果的な戦略を取ることで、より多くの人に動画を届けられます。
視聴者を惹きつけるサムネイルとタイトルの作り方
視聴者の注意を引き、動画をクリックさせるためには、魅力的なサムネイルとタイトルが重要です。
以下のポイントをおさえましょう。
- 視聴者を惹きつける『サムネイル』の作り方
- 鮮明で目を引く画像を使用することが効果的です。動画の内容が一目で理解できるように、テキストを少量加えることもポイントです。
- 視聴者を惹きつける『タイトル』の作り方
- 視聴者の興味を引くキーワードを盛り込むことが大切。ただし、誤解を招くような誇張は避け、内容を正確に伝えるよう心掛けることが必要です。
タイトルとサムネイルは、動画の内容と一貫性を持たせることで、視聴者に安心感を与え信頼性を高められます。工夫次第で視聴者の興味を引き、動画の視聴率を向上させる効果が期待できます。
「弾いてみた」動画に関する著作権と対策
「弾いてみた」動画を作成する際、演奏する楽曲の著作権には特に注意が必要です。多くの楽曲の著作権は作曲者や歌手、レコード会社が保持しています。楽曲を許可なく使用すると、著作権侵害となる可能性があります。
楽曲を使用する前には、JASRAC(日本音楽著作権協会)やNexToneなどの著作権管理団体を通じて許可を取得することが必須です。著作権フリーの音楽やパブリックドメインの楽曲の利用も一つの解決策です。著作権の制約がないため、自由に使用できます。
YouTubeなどのUGCサービスは『JASRACが利用許諾契約を締結している動画投稿サービス』なので、そのまま利用しても問題になることはほぼありません。
JASRACがYouTubeなどの動画投稿(共有)サービスでの音楽利用を公式で出しており、フローチャートで可否をチェックできます。
動画を公開する際には、使用した楽曲の著作権情報や許可の状況を明記することが重要です。視聴者に対して透明性を保ちつつ、著作権侵害のリスクを最小限に抑えられます。
YouTubeなどのプラットフォームのポリシーに従うことも重要です。プラットフォームは著作権を保護するシステムを導入しています。著作権侵害が疑われる動画に対して速やかな対応が求められます。適切な手続きを経て楽曲を正しく使用することが、トラブルを避ける上で重要です。
» 歌ってみた動画の著作権の取り扱い
まとめ
「弾いてみた」動画を作成する際には、まず曲の選定から始めます。トラブルを避けるために、必ず使用する楽曲の著作権を確認しましょう。適切な録音機材と動画撮影用カメラを準備することが重要です。
編集作業にはスマホやPCを使用します。効果的なアップロードのためには、各プラットフォームに合った戦略を立てることが重要です。魅力的なサムネイルとタイトルの作成も忘れずに行いましょう。ポイントをおさえると、自分の演奏を多くの人に楽しんでもらえます。
» 「歌ってみた」の作り方完全ガイド