弾き語りをやっていると、壁に直面することが何度もあります。
大きな壁のひとつに「耳コピ」があります。
今回はそんな悩みのある方に向けて発信します。
耳コピとは、楽譜無しで自分の音感でコピーしていくことを言います。
今回は耳コピについての基本的な流れと、簡単なコツをお伝えします。
まず結論から。耳コピをするときに一番大事なことは
「ベース音を聴くこと」
です。
ベース音さえ追えるようになれば、ぶっちゃけ9割がたOKです。
これでほぼ網羅できます。ほんとです。
曲によって難易度があるので、まずは同じ弾き語り系でシンプルな曲から始めると良いです。
コピーをするとDTMが早く上達する、ということを書いた記事もあります。
曲のキーを定める
まずはこの曲が何のキーなのかを見極めます。
キーというのはこの曲が「ハ長調」なのか「ニ短調」なのか、みたいなことです。
キーを理解するためにはコード進行を知る必要があります。
そしてコード進行の基本に「スリーコード」という概念がでてきます。
ちょっとゴールが遠いように感じてしまうかもしれませんが、
理論よりも先に、感覚的な観点から簡単に説明します。
Cのスリーコードというのは
C → F → G7 → C
のまわしです。
スリーコードとは、4コマ漫画の
起 → 承 → 転 → 結
と同じです。
1コマ(C)・・・物語のはじまり(安定)
2コマ(F)・・・物語の発展(展開)
3コマ(G7)・・・物語の流れが変わる(不安定)
4コマ(C)・・・オチ(安定)
あくまでも僕なりのたとえです^^;
CをⅠ度としたとき
C(ド) | D(レ) | E(ミ) | F(ファ) | G(ソ) | A(ラ) | B(シ) |
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ |
各音階はこのように構成されます。
カッコ内の音がベース音になるメジャー和音のスリーコードだと
C(Ⅰ) → F(Ⅳ) → G7(Ⅴ) → C(Ⅰ)
というふうに Ⅰ度 → Ⅳ度 → Ⅴ度 の流れがスリーコードと呼ばれます。
メジャーに限らず、マイナーキーのスリーコードもあります。
「何がⅠ度なのか」 ということ。これが曲の「キー」なんです。
感覚的に言うと「その曲で一番落ち着くコード」がⅠ度ですね。
Ⅳ度から始まる曲もあればⅥ度マイナーで始まる曲もあるので、
必ずしも最初のコードがⅠ度とは限りません。
なのである程度聴いてからキーを判断することが必要になります。
ベース音を聴きながら追っていく
キーが判断できたら、曲に合わせてギターでベース音を追っていきましょう。
今回は基礎編です。骨格をコピーするくらいの感覚で読んでください。
先ほど話したメジャースリーコード(Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ)以外によく出てくるコード
Ⅱマイナー
Ⅵマイナー
これも99%くらい出てくるので、覚えてください。
例えばCメジャーの曲なら Dm(Ⅱ)とAm(Ⅵ) ですね。
代理コード
今出てきたDmやAmは、Cのスリーコードの代理コードと呼ばれます。
もうちょっと踏み込んでみましょう。
Ⅰ度のメジャースリーコードから見た、Ⅵ度のマイナースリーコード
これが代理コードです。
つまり
C(Ⅰ) → F(Ⅳ) → G7(Ⅴ) → C(Ⅰ)
に対してⅥ度のAmのスリーコード
Am(Ⅰ) → Dm(Ⅳ) → E7(Ⅴ) → Am(Ⅰ)
これが代理コードです。
構成音が似ているので代わりになりやすいんですよね。
だからCのスリーコードとAmのスリーコードはごちゃ混ぜにして曲を作っても
ちゃんと起承転結になるんですよ。
例えば
C → Dm → G7 → Am
こんなのも
Am → F → G7 → C
僕の場合、ギターレッスンではまずこのあたりをたくさんやって基礎を固めます。
これはアコギ初心者の方に向けてですが、それぞれのスリーコードを自由に行き来できるようになれば、パッと世界が開けますよ。
作曲の知識としてもこのへんが基礎になってきます。
話を耳コピに戻しますが、
スリーコードと代理コードを基本にしてベース音を探っていく。
本当に簡単な曲であればこれだけで完コピできます。
しかしこれは基礎編なので、あくまでも曲の骨格ができると考えてください。
でもそれが一番大事なところ。
まずは何曲かやって感覚をつかみましょう。
まとめ
耳コピの基本は「ベース音」を聴くこと。
曲のキーを定めるには「スリーコード」の理論が必要だということ。
スリーコード + 代理コード が曲の骨格になっていくので
まずはそこからしっかり、知識と経験を積み重ねていきましょう。
なんとなく耳コピができるようになってくると
様々な発見があって楽しいですよ。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました^^