アコギを録音するとき、マイクの位置がなかなか決まらないんだよね。
「この位置なら絶対良い音で録れる!」っていうところがあれば良いのに。
録音したあとのミキシングも複雑で時間かかるし、大変だよね。
ちょっとした調整だけで良い感じに聴けるようになれば良いなぁ。
こんにちは!自宅レコーディングコンテスト【録れコン】でファイナリストに選出された経験があるほっしー(@studiohossy)です。
今回はアコースティックギターを
- とにかく簡単に
- ワンランク上の音質で
自宅レコーディングするために、たった5分で習得できる方法を紹介します
この記事を読むことで、アコギのレコーディングが瞬間的に上手になり、ミキシング技術が向上します
是非最後までご覧ください
良い音で録音するには「マイキング」と「ミキシング」が肝
レコーディングの肝はやはり「マイキング」と「ミキシング」です
- マイキングとは
- マイキングとは、マイクの種類やセッティング位置を決めること。
マイクと楽器との距離・角度・どのマイクを使うのか・どの場所にマイクをセッティングするのかによって音質に大きく影響します。
- ミキシングとは
- MIX(ミキシング)とは各トラックの編集作業のことです。
具体的には入力した音声トラックのバランス、音色、定位などをつくりだす作業などがあります。
最終的に「聴きやすくする」ことが目的です。
どんなに良い演奏ができても、マイキングやミキシングがおろそかになると入力音が大きすぎて割れてしまったり、逆に小さすぎたり、こもったような音になったりしてしまいます
大事な作業なのでこだわると無限に時間を使ってしまいますが、ここでは5分でできる「マイキング」と「ミキシング」をご紹介します
それなりに良い音を、とにかく楽に手に入れたい。
このような方に見ていただきたい記事です
ちなみにマイキングのことをもう少し深く知りたい方は【最適なマイクの位置は?】宅録アコギのマイキングでこんなに音が変わる!の記事が役に立ちます
アコースティックギターの適切なマイキング
手っ取り早く、どんなシチュエーションでもバランスの良い音が録れるマイキングは以下の通りです
- サウンドホールよりも若干ネック寄りに立てる方がいい
- ギターから10~15cm離すと良い
- 数本違う場所に立てて混ぜると良い
つまりこう
自分から見るとこう
サウンドホールに近づきすぎると低音強調されますが、ボワッとした輪郭のぼやけた音になってしまいます
とはいえネック側に寄りすぎると、ピッキングやフィンガーノイズが強めに入ります
音の好みとギターの特性によりますが、一般的にバランスの良い響きが得られるのは↑画像の位置です
最低限のミキシング設定!これだけやればとりあえず良い音になる
次はとにかく時間と労力の必要なミキシング作業ですが、
- ミキシングでこれだけやっておけば脱初心者
- デモ音源を作成するときに僕が「
これだけはやる」と決めている最低限の設定
上記の項目をすぐ実践できるように、ひとつずつ説明していきます
たくさんあるように見えますが、各項目は簡単な作業で終わりますので是非最後までお付き合いください
Limiter(リミッター)
- リミッターとは
- リミッターとは音量の上限を設定するプラグインのことです
「音割れを防ぐ」ことが目的です
リミッターを挿入しないと信号がピークを越えてしまい、音割れが生じて耳触りのよくない音に聴こえてしまいます
設定しておけば、多少の大きな音でも設定値を超える事はなくなります
では、入力音量の最大値(天井の値)を設定していきます
デフォルトで0.0dBになっていると思いますが「-0.1dB~-0.3dB」に設定しておくのがよいです(もしもピークを越えてしまった場合の保険)
とりあえずこれだけでOKです
プラグインは挿入する順番が重要なものもあります
リミッターは、プラグインの「必ず一番後ろ」に挿入してください
Compressor(コンプレッサー)
- コンプレッサーとは
- 音の粒を揃えるプラグインのことです。
設定することで音が「大きすぎる」「小さすぎる」を適切な音量に揃える事ができ、聴きやすくなります。
コンプレッサーにはさまざまな設定項目があります
- スレッショルド(Threshold)・・・どのくらいの音量レベルでコンプレッサーが作動するか
- レシオ(Ratio)・・・どのくらいの「比率」で音を圧縮するか
- アタック(Attack)・・・コンプレッサーが音にかかりはじめるまでの時間
- リリース(Release)・・・コンプレッサーの効果が解除されるまでの時間
- メイクアップ・ゲイン(Make-UpGain)・・・圧縮した音を大きくするためのパラメーター
今回触るのはメイクアップ・ゲイン(Make-Up Gain)だけです
コンプレッサーを「ON」にするだけである程度自然に圧縮してくれるので、メイクアップ・ゲイン(Make-Up Gain)だけちょいと上げてください
これが音量と音圧の底上げになり、聴きやすくなります
他のパラメーターはとりあえず無視してもらって構いません
※上記を各トラック、マスタートラックへ設定しましょう
Equalizer(イコライザー)
- イコライザーとは
- 周波数帯域ごとに音量を調節できるプラグインです。
「ボワボワしてる」「キンキンしてる」など聴きにくい帯域をカットしてあげることで聴きやすくなります。
アコギのイコライザー簡単設定は
- 周波数帯域のハイとローをカットする(80Hz以下、15000Hz以上をばっさりカット)
- 他楽器とかぶる周波数をカットする(400~1000Hzあたりを必要に応じてカット)
この2点です
理由を一つずつ解説します
まずどんな楽器にも当てはまるのは、ハイとローをカットする方法です
- 低すぎる周波数
- 高すぎる周波数
は人の耳には聞こえない領域です
カットしておくと聴覚的にすっきりします
具体的に言うと80Hz以下、15000Hz以上をばっさりカットしてください
インストのソロギターであればあとは基本そのままでOKですが、バッキングギターであればメイン楽器やボーカルに該当する周波数帯域を広めにカットします
男性ボーカルがある場合・・・アコギの400〜800Hzあたりを広めに-3db〜-4dbほどカットする
女性ボーカルがある場合・・・アコギの600〜1000Hzあたりを広めに-3db〜-4dbほどカットする
PAN(パン)
- PANとは
- 音の定位(左右の振り幅)のことです。
パンを左右に振ることによって、各チャンネルの音がぶつからず、一つ一つの音がクリアに聴こえるようになります。
基本的に「土台」や「メイン」のパートはC(センター)が推奨されます
それ以外のPANを考えるイメージがよいです
ドラム、ベース、ボーカル・・・C(センター)
バッキングギター・・・すこしだけ左右に振る
ピアノ・・・バッキングと逆側に振る
PANを大きく振りすぎると音割れしやすくなるため、注意が必要です
イコライザーと同じように、PANもできるだけ他と被らない方がよいです
できればイヤホンやヘッドホンだけではなく、スピーカーからの出音も聴きながら作業することをおすすめします
「良い音」とは生の音。それに近づけるマイキングやミキシング技術が必要(まとめ)
アコースティック系楽器の「良い音」とは基本的に”どれだけ生の音に近いか”です
今回は「5分でできる」マイキング、ミキシング技術を紹介しました
この方法で「マイキング」「ミキシング」を実践すると、レコーディングのハードルがグッと下がります
何故なら本来何時間をかけてやるべき作業を5分で完結してしまうからです
しかし一度覚えるとデモ音源の作成などにかなり役立つ方法なので、活用していただけると嬉しいです
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是非ご活用ください
それでは、また!