ヒューマナイズは、MIDIで打ち込んだ音のタイミングや強さを、わざと少しだけバラけさせる機能です。

こんにちは!弾き語りライブ歴20年以上、宅録コンテスト「録れコン」ファイナリストのほっしー(@studiohossy)です。

ぴったり揃った演奏は、繰り返すほど飽きられてしまうからです。
人が弾いた演奏は、実際にはどこかしらズレています。

この記事には、かける前・かけたあと・かけすぎ、3つの音源を置いてあります。
違いは耳で聴くのがいちばん早いです。

使い方はまずクオンタイズで揃えて、そこから少しだけズラす
この順番と、かけすぎない加減をまとめました。

ヒューマナイズとは、わざとタイミングをバラけさせる機能

打ち込んだ音は、放っておくと1ミリのズレもありません。
機械が正確に鳴らしているので当然なのですが、これが冷たく聴こえる原因になります。

ヒューマナイズは、その音をランダムに少しだけ動かして、人が弾いたような揺れをつくる機能です。

動かせるのは以下の3つです。

位置
音を鳴らすタイミングを前後にずらす。いちばん効く項目
ベロシティ
音の強さ(音量)をバラけさせる
長さ
音の長さをバラけさせる。ほとんど使いません

Logic Proだけの機能ではありません。
Cubaseなどほかのソフトにも同じ考え方の機能があります。

Logic Proでヒューマナイズを使う手順

手順は以下のとおりです。

  1. リージョン内のノートをクオンタイズでジャストに揃える
  2. エディタ画面から、機能 → MIDIトランスフォーム → ヒューマナイズ を開く
  3. 位置・ベロシティ・長さを設定する
  4. 「選択して実行」で適用する

順番に解説していきます。

1|まずクオンタイズでジャストに揃える

いきなりヒューマナイズをかけてはいけません。
元のズレの上にランダムなズレが乗って、ただのヨレた演奏になります。

リージョンの中でCommand+Aで全選択して、Qでクオンタイズ。
1/8や1/16など、フレーズに合う単位を選びます。

揃えてからズラす。この順番が大事です。

きれいな土台があるからこそ、少しの揺れが「味」になります。

2|MIDIトランスフォームからヒューマナイズを開く

ヒューマナイズをかけたいリージョンのエディタ画面を開きます。

機能 → MIDIトランスフォーム → 【ヒューマナイズ】 を選択します。

3|位置・ベロシティ・長さを設定する

開いた画面で設定するのは以下の項目です。

  1. 【プリセットメニュー】……ヒューマナイズを選択
  2. 【位置】……音をどのくらいずらすか
  3. 【ベロシティ】……音の強さのバラつき
  4. 【長さ】……音の長さのバラつき(ほぼ使いません。【スルー】でOK)

まずは【位置】だけを触るのがおすすめです。
3つ同時に動かすと、何が効いたのか分からなくなります。

4|「選択して実行」で適用する

設定できたら【選択して実行】を押します。
これでリージョンにヒューマナイズがかかります。

かけすぎたと思ったらCommand+Zで戻せます。
気になる方は、元のリージョンを複製してから試すと安心です。

実際の音で聴き比べてみる

かける前、かけたあと、かけすぎ。
「位置」の項目だけを動かして、3つ並べました。

ヒューマナイズ前(クオンタイズジャスト)
ヒューマナイズ後
ヒューマナイズかけ過ぎ

2つめは、言われなければ気づかない程度の変化だと思います。
それでも、聴いたときの温度が少し上がって聴こえます。

3つめまでいくと、もう演奏が崩れています。
狙いは「うまく言えないけど、なんかいいじゃん」くらいです。

かけすぎないための3つのコツ

気をつけているのは以下の3つです。

  • 初期値から少し上げるだけにする
  • 繰り返しの多いフレーズに使う
  • かける前に複製しておく

順番に解説していきます。

初期値から少し上げるだけにする

値を大きくすると、フレーズそのものが崩れます。

初期値のまま、あるいはそこから少し上げるくらい。
これで十分に効果があります。

繰り返しの多いフレーズに使う

同じパターンが何度も出てくるところほど、機械っぽさが目立ちます。

リズム系のループや、ずっと鳴っている伴奏。
こういうトラックにかけると効果が分かりやすいです。

逆に、数回しか鳴らない音にかけても違いはほとんど分かりません。

かける前に複製しておく

ヒューマナイズはランダムな処理なので、同じ結果を狙って出すことはできません

かけ直すたびに違うズレ方になります。
気に入った状態を残したいときは、リージョンを複製してから試してください。

よくある質問

ヒューマナイズについて、よくいただく質問は以下のとおりです。

  • どのくらいの値をかければいいですか?
  • ベロシティもバラけさせたほうがいいですか?
  • かけたあとに元へ戻せますか?
  • 録音したオーディオにも使えますか?

順番にお答えしていきます。

どのくらいの値をかければいいですか?

初期値から少し上げるくらいが目安です。

聴いて「揺れているな」と分かるようなら、かけすぎです。
気づかない程度がちょうどいいと思っています。

ベロシティもバラけさせたほうがいいですか?

まずは位置だけで十分です。

ドラムやパーカッションのように強弱で表情が出る楽器は、ベロシティも少し動かすと効きます。

かけたあとに元へ戻せますか?

Command+Zで戻せます。

ただし作業を続けて保存したあとは戻せません。
複製してから試す癖をつけておくと安心です。

録音したオーディオにも使えますか?

使えません。
ヒューマナイズはMIDIの音符に対する機能です。

録音した演奏のタイミングを直したいときは、フレックスタイムを使います。

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まとめ

ヒューマナイズは、打ち込みの音をわざと少しだけバラけさせる機能です。

  • 先にクオンタイズで揃えてから、そこからズラす
  • 動かすのは【位置】だけで十分
  • 初期値から少し上げるくらいに留める

聴いて分かるほどかけると、ただヨレただけの演奏になります。

気づかれない程度の揺れが、いちばん自然に聴こえます。

打ち込みの最後に一度かけてみる。
それだけで、曲の温度が少し変わります。

わからないことがあれば、コメントやメッセージでお気軽にどうぞ。

ABOUT ME
ほっしー
サラリーマンをしている宅録系ブロガー。 『宅録をしたことのない人が、機材を揃えて作品を作ったり「歌ってみた」「演奏してみた」などで自由に表現できるようになる』をテーマに日々ブログを書いています。 宅録でアルバム3作品をすべて自分で制作した経験あります。 島村楽器主催の宅録コンテスト【録れコン】で全国約3000曲の中から最終選考ノミネートされました。